『From beyond the sky』相互リンク記念
  蒼い月の眠る森番外  ―― それぞれの話 ――

  @虎杖秋鹿&蜩上
 秋鹿と上は幼馴染と言う関係ですが、両親の都合で長い間二人は一つ屋根の下で暮らしています。
 しかし、学校の殆どは彼等が同棲している事を知らず、同じ道を並んで歩いていても『殆ど帰り道が同じ』ぐらいにしか思っていません。
 勉強面は放課後教室に残って復習をして、家に帰った時は普通に生活の方を満喫しています。
「虎杖君――、今日は和食と洋食どっちにしますかー?」
「…和食。」
「はいはいー」
 料理は基本として上が、掃除や選択は各々で担当し、生活費稼ぎは秋鹿がやっています。
「今日は玄米と白味噌汁と肉じゃがですよ――」
「ん。」

 食材は二人で買い出しに行く事もあります。
「今日は何が安売りしてますかね」
「今の時期は魚とかが売れてると思う…」
「そうですか、んじゃ行きましょう」
「あぁ、そうだな。」

「虎杖君、内職の方手伝いましょうかー?」
「悪いな。 んじゃそっちの箱を頼む。」
「はいー。」

「ただいま――…」
「おかえりなさい虎杖君、ご飯にしますか?お風呂にしますか?」
「そうだな…じゃ、風呂で」

 …………何かこう言う会話聞いていると新婚さんに見えて仕方がない。(Byお隣さん一同)

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  A鉄社雷
 鉄社雷は10歳ぐらいまでは両親と一緒に中国で暮らしていたが、海外文化を学ぶと言う理由で日本にいる兄夫婦の家で居候しています。
 といっても数年前に兄・暁は事故で亡くなり、今は兄嫁と二人暮らししているが。
「渚さん、朝食のほう出来ましたよー。」
「はーい。」
 少しバタバタしながら背広を羽織り、食卓の方に現れたのが義姉の渚(25)。
「いつもゴメンね社雷君。」
「いえいえ、居候として当然の事をやったまでです。」
 一応社雷は『居候』なので、基本彼が家事炊事を担当しています。
 栄養バランスを考慮された品々が食卓に並び、朝食の準備が完了する。
 そしてお互いいつもの席へ座り、「いただきます」の号令で朝食を摂りはじめる。
「ねぇ社雷君…。」
「? 何ですか?」
 『いつもの席』と言っても彼等は向かい合って座っているわけじゃない。
 彼女の向かい側には空いた椅子一つ、彼は彼女の席から見て左斜め、空いた椅子からは右斜めに置かれた椅子に座って食事を摂っている。
「いつもその席よね、何でそっちの席使わないの?」
 そう言って渚は空いた椅子を指差した。
「……」
 社雷は俯いて口に含んだ白米を噛む。
 しばらく噛み続け、飲む込むと、渚と視線を交わした。
「其処に座る人がちゃんと決まっているからですよ。」
「社雷君……。」

 そう。
 其処に座るべき人は自分ではなく、暁なんだ。

 そして自分は思い知らされなければならない。

 彼女と結ばれる事は決して叶わない幻想だと。
 奪う事も許されないという事を。

 ―――この席に座る事で、理解しなければならないんだ。

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  Bロケットペンダント
 前回、第3回肝試しの時、どんなに力を籠めても開かなかった社雷のロケットペンダントには、ちゃんとした正攻法で開ける事が出来ます。
 今回はその方法を公開。

 彼が持つ地属性マジックカードをご用意下さい。

 よく見ると彼のロケットペンダントにはマジックカードと同じ窪みがある事が判ります。
 其処にあわせてマジックカードをかざし、ロケットペンダントの封印を解きます。
 で、開ける事が出来ると言うわけです。

 ロケットペンダントには何の写真があるのかは彼がロケットペンダントを開けている時チラリと見たか、ある程度彼が信頼して写真を見せてもらった人しか解りません。
 そう言う訳で写真を見せてもらった秋鹿さんに問います。何が写っていましたか?
「女性」
 いや、そんな大雑把な回答で返されても、サッパリ……。
「んじゃ、髪の長い女性」
 なるだけもう少し具体的な…
「笑っている髪の長い女性」
 …もういいです。
(実際の所、そんなによく見てなかったのだが。)

 じゃ、上さん。どんな人が写ってました?
「茶色っぽい髪がサラサラで淡い微笑みを浮かべている…年上な感じの女性ですー。」
 代理回答、ありがとう御座いました。

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此方あみ様運営サイト『From beyond the sky』との相互リンクで何が良いかと問いかけたところ
「私が小説かいて此方あみ様が絵を添えると言う形になりました。
『From beyond the sky』の『蒼い月の眠る森』完全番外編なので、ちょっとした小ネタを連ならせてみました。
こんなので宜しければ相互記念として受け取ってやってください。